国際結婚色々・・・幸せの価値観。
フランスでは、9月に入ると一斉に習い事に申し込んでもらうべく、子ども向けに色んなレッスンのチラシが配られ、その中から「今年は何を習おうか~」と吟味し、申し込み日に列を作って手続きをします。
7月に最後のレッスンを終えてから、先生達・・・・
2ヶ月夏休み!
子どもの学校のスケジュールに合わせてあるので、中休み中(←フランスの学校は5週間行って2週間休み、を繰り返します)も休み。
フランスの「先生」という職業は、なんと
年間4ヶ月も休みのある、日本では考えられないウッハウハな職業なんです!
↑いや~、こんな国に住んでるんだもの・・・・私の夫が「日本で働きたくない」と言うのも無理はない。
そんな訳で、昨日は2ヶ月ぶりにピアノのレッスンでした~!
↑ピアノ1年生の楽譜♪
かわいい♪
って・・・・ここまで読むと・・・
「あ、子どもさん、ピアノやってるんだ~」
って思いますでしょ?
いや、私ですね~ん(。→ˇ艸←)プククッ
40歳を過ぎてから始めたピアノ♪
子どもの時からやりたかったんですが、両親の意向で代わりに珠算を習わされまして・・・
「珠算はいいよ~。数学に強くなるし・・・指も使うじゃない~」
↑特に数学に強くならなかったし・・・・いや、「指」使うけども・・・そんな共通点で納得できない~~~
とは言え、結局毎年ある夏合宿が楽しみで小学校卒業まで続け、珠算検定2級まで取得。
継続は力なり、とはよく言ったもので、あれから〇十年・・・・今でも空でそろばんをはじくことができます。
いや、それかて・・・・・ピアノ弾けた方がかっこええや~ん
という訳で、ずっとやりたかったピアノを1年前から始め、昨日から2年目に突入した訳です(*ノωノ)キャ
もうすぐ1年生の楽譜が修了し、再来週くらいから新しい教科書!嬉しい!
来週は念願だったジブリの曲も弾きます(*ノωノ)キャ
そして、面白いことに、田舎で(←カンヌから車で40分くらいのところ)、ご近所で日本人なんて見かけない場所なのに、なーんと先生、たまたま日本人女性!!!!
そんな訳で、昨日はレッスン前に近所のカフェで先生とお茶をしてきました~!
先生は、10歳年上の国際結婚、ハーフの子育ての先輩でもあるので、いつもあれやこれやと人生相談をさせて頂いており、本当に運命としか思えない出会い!!(ピアノも教えてもらい、人生相談まで!)
「ウイスキー入りコーヒームース」を食べながら1時間ほどのお喋り。↑昼間っからアルコリゼ(alcoolisé)フランスバンザイ!
アルコリゼのデザートを食べながら、人生についてあれやこれや語り合い、話も盛り上がってくる・・・が!!!!
日本語が出なくてちょいちょい中断!!!!!
↑国際結婚あるある
「え~~~っと、あれ、日本語でなんだったっけ」
面白いことに、何十年も日本語を使って生きてきたのに、日常でたった数年フランス語を多めに使ってるだけで、いろんな単語がフランス語に上書きされるんですよね。
先生も、幼少の頃からピアノをされてるのに、音楽用語が日本語で出てこず「あれ・・・何だっけ」ということがしばしば。
習慣の力って凄い!
で!
今日盛り上がった話題は、「日本人が考える幸せ」と「フランス人が考える幸せ」の違い。
ここフランスでは、日本みたいに社会人になってからもスキルアップやキャリアアップを目指し努力をし続ける(←いや、私のピアノみたいに楽しいと「努力」とは感じないにしても)、という人が本当に本当に少ないんです。
階級社会で、ものすっごーーーーく出来る人は、私たちとは別の世界に住んでおり、普通の人たちは、毎日定刻で帰宅し、有給もちゃんと消化し、家族と過ごす平凡な時間に幸せを感じ、それ以上のものを求めない人が多い。
日本みたいに、色んなイベントや娯楽施設がある訳でもなく、休みと言えば大体自然と触れ合う。山に登ったり、川や海で泳いだり、ピクニックしたり、友人宅でパーティーしたり。
フランスって華やかなイメージがあるけど、実際はすっごくすっごく素朴な生活なんです。
大好きな人たちとの楽しい会話と、美味しいお料理、ワイン、チーズ、デザートがあれば幸せ。
色んなスキルアップをしても、まず「受け入れ先」も日本みたいになければ、すっごく追求しなければ情報も入ってこない。
高い税収のお陰で、色んな手当てが整っており、老後を心配することもないので、本当に「今のままで充分」と言う人が多い。
ここ、南仏のリゾート地では特にその傾向が強いのかも。
一方日本人は、仕事に繋がるものでも、繋がらないものでも「スキルアップ」が大好き。
世の中はお稽古の情報であふれ、大人向けのレッスンもたくさんある。
これは人によるのかもしれないけど、スキルアップしたり、色んな活動に参加したり、刺激のある人生が好きだった日本人の私には、ここの生活がちょっと物足りないと感じる。
それでもここに住み始めて早8年が過ぎ、9年目に突入。
フランス人が考える「qualité de la vie (quality of life)」についても段々理解できるようになった。
私たち日本人が理想と感じる「刺激の多い生活」がフランス人にとって「理想」とは限らない。
国際結婚につきものの「どちらの国で生きていくか問題」
これには、この「qualité de la vie (quality of life)」への考え方が大きく関わってくる。
ずっとずっと物足りなくて、夫も日本好きだし、日本に帰れたらいいな~と思ってるけれど・・・
はたして、夫にとって、子どもたちにとって、あくせくした生活の日本と、刺激はないけどのんびりしたフランスと、どちらの方が幸せなのか・・・
答えの出ない問題。
きっと、子ども達がもう少し大きくなり、自分で「日本の学校に行きたい」と言ったら家族で移動するのだろう。
言わなければ将来に心配事の少ない(教育費や年金関係で)ここにいるのかもしれない。
全て、流れに任せるしかないよね・・・
そんな話を・・・
「え~~~っと、あれ日本語で何て言うんだっけ~~~~」
って古畑任三郎のように眉間にシワを寄せて記憶を手繰り寄せながら語りあった1時間。
答えは出なくとも、こうやって同じ文化の中で育った人生の先輩と日本語でお喋りができる・・・それだけでも幸せなのかもしれない。