リプロセシング!これが・・・こうなっちゃうの?
こんにちは。
ありがたいことに時々頂く医療通訳のお仕事のご依頼。
こんな新人に、本当に本当に感謝しかない。
それでも断らざるを得ない今の状況。
9月まであと少し、でももう断るのもすごく辛いので、今日日本のお世話になっている翻訳会社のコーディネーターの方にも事情をお話しし、9月まで待ってもらうことにしました。
そもそも、日本の会社にこんな話をすると今後依頼が来なくなったりするのかな?と恐怖心があったのですが(日本では妊娠、出産、育児の過程で職場に居辛くなるなる人がいるから)、でも考えてみれば、あちらにとってみれば「私に打診する無駄を省ける」ことは利益な訳で・・・・今日事情をお話しても別にこれと言って問題なく、「また9月以降にお願いします」と言っていただいたので、早めにお話していれば良かった・・・と反省。
TOEICの試験が終わったら8月いっぱい、また翻訳ストレッチに力を入れ、9月に備えなくては!
さてさて、本題ですが・・・
今読んでいる『同時通訳が頭の中で一瞬でやっている英訳術リプロセシング』。
なるほど~なるほど~、と500回くらい頭の中で繰り返しつぶやいてます。
「英語力を上げるには通訳訓練を取り入れるといい」とよく言いますが・・・
正確には
「使える英語力を上げるには通訳訓練を取り入れるといい」だと思います。
通訳訓練として代表的なものは
サイト・トランスレーション
クイック・レスポンス
シャドーイング
リプロダクション
パラフレージング
そして、このリプロセシング
などがあります。
このリプロセシングとは、「難しい、日本語独特の表現などを、英訳する前に一度分かりやすい日本語に置き換えよう」というものです。
この本では、ビジネスのシーンでよく耳にする「日本色の濃~~~い」表現
「う~ん、難しいお話ですね」
「そこを何とか」
「このようなむさくるしいところで恐縮ですが」などなど
を、どう英語に訳するのか!
日本語独特の回りくどい言い方、主語の抜けた文章などなどを、頭の中でどう解体して、どう組み立て直せば英訳しやすくなるのか、そのプロセスが、びっくりするほど丁寧に説明されています。
これを読んでいると、受験対策として学んだ訳の仕方とはガラッとテクニックが変わる、つまり・・・・
一語一語、辞書を引いて該当する言葉を当てはめていく行為が「良い訳」に繋がる訳ではない(しかも割と高い確率で)、ということを痛感させられます。
特にビジネスの現場では、物事をスムーズに運ぶために、ダイレクトな表現を避け、ワンクッション置いた柔らかな表現方法が使われることが多く、だけど、その柔らかさを残しつつ、言わんとすることの本質は伝わるように、そんな訳が求められる訳で、このリプロセシングがいかに大事な作業であるか、思い知らされました。
ちなみに、
「私どものようなものでよろしければ喜んで」という例文解説では、「辞書はほとんど役に立ちません」と断言してあります!!!
が!!そうは言っても、むしろ持ってないと損をする、と思えるほどの辞書も存在します!
ビジネスの現場で通訳や翻訳をされる方は、表現方法を増やすために、特に翻訳者なら持っていない人はいないのでは?と思われるほど有名な通称「海野さんの辞書」と呼ばれる、こちら⇩の辞書も役に立つのではないかと思います。この辞書は、著者のご夫婦が、長年をかけて英語圏の印刷物や色んな種類の文書から仕入れた例文が豊富で、産業翻訳をする方、または通訳をする方には強い味方になってくれること間違いなし!です!
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それにしても・・・・・このリプロセシングを・・・・
一瞬でやってる現役通訳者の皆様、神!!!!!!
もう尊敬しかない!!!!!!!